
こんにちは、マフラーマンです。
ジブリアニメ初期の作品といえば、未来少年コナン。ナウシカよりも前に制作された作品です。
この作品は主人公コナンが文明崩壊後の世界を逞しく生きる物語となっていますが、本作で太陽エネルギー復活のために手段を選ばない敵首領レプカの本拠地として登場するのがインダストリア。
三角塔と呼ばれる今で言う超高層ビル並みの高い建物を中心に町が成り立っていますが、大変動後にエネルギーを供給する衛星の軌道が分からなくなったため、資源枯渇で滅びに向かっている状況。
最終的に太陽エネルギーの権威ラオ博士により太陽塔として復活しましたが、その直後の地殻変動によりその役目を終えることになります。
がっこうぐらし的な荒廃したイメージが強いインダストリアですが、大変動前はどんな都市だったのでしょうな?
今回はインダストリアがかつての軍事都市で地下シェルターだった可能性を考察します。
インダストリアが旧軍事都市だった件
序盤から結論を述べましたが、インダストリアは「これから起きるであろう超磁力兵器戦争に備えた旧軍事都市」の可能性が高し。
何故なら、三角塔内に超磁力兵器ことギガントや砲台が収納されているからです。
もし、平和利用で運用していたのならばギガントの格納庫をわざわざ地下に作る必要はなかったはず。
三角塔は物語のラストで21世紀、つまり2001〜2008年内に作られた事実が確定。建設時期はちょうど大変動前直前に当たります。
完成して数年後にあの戦争が起きたのですから、建設途中に現実世界でいう満州事変のような不穏な動きが少なからず起きていたはず。
科学の叡智を集めたインダストリアですが、戦争勃発前の状況を考えると、軍事目的で建設された感も否めません。
大変動前は巨大軍港が存在した可能性
インダストリアは地形上海に面しており港がある軍港都市。
軍港といっても小規模ですが、大変動前はさらに巨大な軍港が存在した説も。その理由は戦艦ガンボートやインダストリア近海に浮かぶ廃墟の存在にあります。
この船はハイハーバー編で呆気なく撃沈されましたが、戦争で両親を失ったモンスリーを拾った過去が。
少なくとも大変動前に建造されたことは確かで、太陽エネルギーが稼働していた事実を考えると1船だけでなく多数存在した可能性も。そうなると昔インダストリアに巨大軍港があった説が現実味を増します。
近海の廃墟はかつての巨大軍港の一部を占めていた可能性が。
そうなると今のような小さな軍港は大変動で巨大軍港が壊滅した後に再建されたのでしょう。
レプカ的支配者が都市を治めていた
インダストリアの独裁者といえばレプカが有名ですが、大変動前には彼のような都市の支配者が治めていた可能性も。
「インダストリア自体が軍事産業都市として建造された」説は前述で考察しましたが、それが理由とするならば世界征服の一環として説明できるはずです。
レプカの上には科学者で占められた最高評議会委員が存在しますが、大変動前は例の旧支配者お抱えの科学者グループとして勤めていた可能性が。
彼らはレプカに対してラナを丁重に扱うよう求めるが、資源枯渇解決策として太陽エネルギー復活を進めるなど小公女セーラでいうアメリア的な中立派の立ち位置。
レプカの横暴を抑制していた立場から、旧支配者にとっては行き過ぎた行動を起こさぬよう一種の抑止力として見做していたかもしれません。
大変動後に旧支配者が命を落とし、トップの後釜に委員達が就いたでしょう。
地下シェルターの存在は確定
インダストリアの地下深く存在するコアブロック。人々が大変動から逃れるために作られた言わば地下シェルターです。
エネルギー補給のために人工太陽まで作られ、かつては野原や木、水が生い茂っていたと思いますが、今はその面影もなく荒廃している様に。
地下に避難した人達はごく少数を除いて大半が命を落としてしまいました。
大変動で太陽エネルギーが供給が途絶えてしまったので、食糧難になるのは当然。
避難目的に作られたのにここで多数の犠牲が出てしまったのは皮肉ですね。
シェルター稼働には太陽エネルギー必須
前述通りシェルターが本来の機能を果たすためには太陽エネルギーが必要。
それがなければ人工太陽もただの真っ暗な球体になってしまいます。
もし、大変動後もエネルギーが途絶えなければたくさんの人々の命が救われ、シェルター自体も廃墟になることはありませんでした。
万が一エネルギーが途絶えてしまった事態を想定して他資源を模索していれば、犠牲者を少なくすることができたはず。
エネルギーに頼りすぎると逆に自身の破滅を招いてしまうということでしょう。コアブロックでの悲劇はある一種の教訓として宮崎さんが伝えたかったかもしれません。
三角塔の公園は軍部の休息場
レプカが支配する軍事的なイメージが強い三角塔。実はこの塔に公園という癒しの場が存在したのはご存知でしょうか?
「塔の中に公園?」と聞くと違和感が生じますが、その正体は公園の光景が春夏秋冬見られる立体映像装置。今でいう3Dか4Dです。
なんで公園を映像で再現する必要があるかというと、「日々の多忙に追われる軍人の憩いの場」として建設する必要があったから。
実際コナンの世界のみならず高度文明社会で仕事をすることはストレスはつきもの。
それを軽減するために休憩時間に立体映像で癒し空間を再現したのでしょう。
しかし、太陽エネルギーがなければただの何もない空間。癒しを求めるには本物の公園を訪れたほうがいいですね。
まとめ
ここまでインダストリアが昔軍事都市で地下シェルターだった説を考察しました。
- インダストリアが21世紀に建設された軍事都市兼人類の英知だった件
- 戦艦ガンボートやインダストリア近海の廃墟の存在から大変動前の巨大軍港があった可能性
- 昔レプカタイプの支配者が今の委員を配下に都市を治めていたが、大変動で命を落とした
- コアブロックこと地下シェルターは太陽エネルギーがないと廃墟になってしまう
- 三角塔の公園は日々の仕事に追われる軍人にとっての数少ない癒しの場
考察すれば考察するほど謎が深める未来少年コナン。
インダストリアについて深掘りしたので、これからアニメを見る人や視聴済みの人の参考になれば幸いです。
最後まで当ブログの記事を読んでくださってありがとうございます。