こんにちは、マフラーマンです。

日本漫画界の巨匠手塚治虫の傑作の一つとして知られている火の鳥。この作品には様々なシリーズが存在しますが、その最初が黎明編です。

黎明編は弥生時代の日本を舞台としており、卑弥呼や猿田彦、ニニギなど日本神話に登場する人物が出てきます。

火の鳥によって紡がれる壮大な物語は、いかにして面白いでしょうか?

今は無くしてしまいましたが、管理人自身は中学時代に黎明編を愛読し結末に至るまで夢中になりました。

なので未来編同様あの時の記憶は鮮明に覚えています。

今回は火の鳥黎明編の感想について中学時代の記憶を頼りに述べていきます。続きについて考察していきます。

火の鳥の黎明編の総感想とは?

火の鳥黎明編の感想はまとめてみると「未来編とは別方向で最高に面白い」です。シリーズの記念すべき第1作でどれだけ手塚先生の熱意と努力が込められているか伺えます。

卑弥呼やナギのような永遠の命を求める人間を例に、火の鳥の存在感が凄かったです。

弓彦によって一度は討ち取られるものの、最終的に火の中から生まれ変わったのが印象的でした。

悠久の時を生きる火の鳥はやはりただの生き物ではないと、しみじみと伝わってきます。

火の鳥というのは、なんとも不思議な生き物ですね。

敵キャラでも勝利したら正義

黎明編の感想その1は「敵キャラでも主人公側に勝利すれば正義に成り得る」こと。

敵キャラにニニギという遠くから来た騎馬民族のリーダーが登場しますが、最終的に主人公ナギや猿田彦らを勝ちヤマタイ国を占領しこの地にヤマトを築くのです。

悪役側は転スラのファルムス王国やヤッターマンのドロンボーのように最終的に敗北することが多いですが、黎明編はその法則を360度ひっくり返す作品。

現実において、悪側が正義側に勝つ例は少なくありません。むしろ多いくらいです。

ニニギは勝つためには人質を取るなど、汚い手段を使う狡猾な男。そのような男でも勝利すれば世界は彼の正義によって覆ります。

言い換えれば、「この世は弱肉強食の世界」という事実を伝えたかったのでしょう。

ニニギの最後が虚しすぎた

圧倒的な兵力と策略により勝利を収めたニニギ。

しかし、その最後は捕虜で将来妻として迎えるであろうウズメに離反されました。というのも彼女は猿田彦のことを心の底から愛していたからです。

勝利した後に彼女に離反されたのは、彼にとってはさぞ苦い思い出だったのでしょう。

けれど仕方がありませんね。彼の数々の策謀によって起きてしまった現実ですから。

ウズメの離反に激怒し命を奪おうとしたものの、最後には逃げられてしまいました。

彼の中で力では勝っているのに心では敗北している悔しさが湧いてきたのでしょう。やりきれないですね。

永遠の命を入手できなかった卑弥呼

話は360度変わりますが、ヤマタイ国の卑弥呼はナギと同じく永遠の命を欲しがるキャラの1人

しかし、彼女の場合は何が何でも命を手に入れたいと思っており、その執着心はナギ以上です。

欲しがる理由としては、永遠なる若々しさを保つためでしたが、激しい執着心故にさらに老いてしまった感が拭えません。

永遠の命ばかり囚われてしまったため、騎馬民族襲撃による国の危機に対する対応まで関心が薄れてしまう模様。

最終的に弓彦によって討ち取られた火の鳥から永遠の命を手に入れようとしましたが、ギリギリのところで命を落としてしまいました

もし彼女が永遠の命を手に入れていたら、ニニギにも対抗できたのでしょう。惜しいです。

ニニギが火の鳥を欲しがらない理由

勝利した悪役のニニギは火の鳥が持つ永遠の命には全く興味がなく、陥落したヤマタイ国では火の鳥を逃がしました。

ニニギは「卑弥呼のように永遠の命に執着せず、自身の武力により国を統治するタイプの人間」だからです。

ある意味卑弥呼とは真逆の統治者ですね。スサノオとは「火の鳥には関心がない点」で似たようなタイプかもしれません。

実際これだけの武力を持っているはずですから、本気で手に入れようと思えば不可能ではありませんが、あえてそうしなかったのです。

彼としては永遠の命がなくとも、国を統治できる自信を持っていたのでしょう。その点では現実主義者でかっこいいですね。

猿田彦やナギが無念すぎた件

最初は猿田彦の捕虜だったが徐々に彼を父として慕うようになったナギ。

ラストのニニギとの戦いでは猿田彦と今世の別れをし永遠の命を手に入れようとしましたが、その夢も虚しくニニギに討たれてしまい命を落としました

そして、ニニギと決戦を繰り広げた猿田彦も無念の内に命を奪われてしまったのです。

かけがえのない絆を結んだ2人なだけに切なすぎます。

ナギは最後まで火の鳥の永遠の命を手に入れることができなかったのです。

黎明編の続きはヤマト編

黎明編の最後はナギの滅びた村から生き延びた医者のグズリとヒナクが火の山で子供達を作り、その1人であるタケルがは深い穴を脱出するところで終わっています

タケルはその後ヤマト編につながるクマソの国を建国しました。つまり、黎明編の続きはヤマト編なのです

カジカ含めたグズリの子孫らが生き延びている事実を考察すると、なんだか感慨深いですね。

深い深い穴の天井まで最後まで諦めず駆け上ったタケルはかっこいいと思います。

彼が外に出れたのも紛れもなく火の鳥のおかげ。下を見たら奈落の底という緊張感が描かれていたのも良かったです。

まとめ

ここまで火の鳥黎明編の感想を述べました。

POINT
  • 敵キャラでも勝利すれば正義となる残酷すぎる現実
  • ニニギは最後ウズメに離反される虚しい最後を迎える
  • ニニギのように永遠の命に頼らない人間と卑弥呼のように命を何が何でも欲しがる人間がいる件
  • ナギと猿田彦の最後が無念だった
  • 黎明編の続きはヤマト編である

残酷ながらも漫画としての面白さを実感させてくれる火の鳥の黎明編。

火の鳥による人類の物語はここから始まったのです。

最後まで当ブログの記事を読んでくださってありがとうございます。